保護猫を迎える準備
保護猫が心を開くまでの「距離の縮め方」
人慣れしていない猫との距離の縮め方を解説します。
保護猫を迎えて最初の一歩は、触れ合うことではなく「この人は怖くない」と確信してもらうことです。無理に近づくよりも、猫が自分から「近づきたい」と思えるような安心感を作ることが最優先です。
猫のペースを尊重しながら、少しずつ心の距離を縮めるための基本ルールを紹介します。
1. 視線:あえて「関心がない」フリをする
猫の世界では、じっと目を見つめることは「敵意」や「攻撃」のサインです。
- 視線を外す: 猫と目が合ったら、ゆっくりとまばたきをしてから、そっと視線を外しましょう。これは「私はあなたの味方だよ」というサインになります。
- 低い姿勢で過ごす: 立っている人間は、猫にとって大きな脅威です。同じ部屋にいる時は、床に座るなどして目線を低く保ちましょう。
2. 五感:生活音と「あなたの匂い」に慣れさせる
いきなり触るのではなく、まずは存在を受け入れてもらうことから始めます。
- 音の配慮: ドアを閉める音、足音、話し声を小さめに。静かに名前を呼びかけることから始めましょう。
- 匂いの共有: あなたの匂いがついたタオルや衣類をケージの近くに置いておき、「この匂いは安全だ」と覚えてもらいます。
- 「指先」の挨拶: 猫が近くに来るようになったら、人差し指をそっと差し出し、猫から鼻を近づけて匂いを嗅ぐのを待ちましょう(鼻ツン)。
3. 報酬:同じ時間にご飯と「おやつ」を
「美味しいものをくれる人」という認識は、信頼関係を築く強力なフックになります。
- ルーティンの確立: 毎日同じ時間にご飯を運ぶことで、「この人は予測可能で安全な存在だ」と認識させます。
- 手からおやつ: 少し慣れてきたら、スプーンや手から直接おやつを与えてみましょう。「良いこと」と「あなた」をセットで記憶させます。
4. パーソナルスペースの尊重
猫にはそれぞれ「これ以上近づかれたくない」という距離があります。
- 自分から近づかない: 基本は「待つ」こと。猫がケージから出てこない間は、無理に引っ張り出さず、猫の意思で探索を始めるのをじっと見守ります。
まとめ
焦りは禁物です。昨日まで逃げていた猫が、今日少しだけ近くで寝てくれた。そんな小さな変化を喜びましょう。
猫のペースを尊重し、安心感という土台を丁寧に作ることで、ある日ふと向こうから歩み寄ってくれる瞬間が訪れます。その喜びは、何物にも代えがたいものです。
matteruでは、人馴れしていない猫との接し方や、シェルターでの成功事例なども詳しく紹介しています。